花樣年華 pt.2

前回のアルバムに続き、今回もBTSのラップモンスター、シュガ、ジェイホープ、V、ジョングクなどのメンバーがプロデューシングと作曲クレジットに名前を載せ、一層発展した音楽的成長を見せてくれる。 歌詞はさらに深まり、歌はさらに熱くなった。 青春2部作は「花様年華pt.2」でピリオドを打つが、彼らは出発点の前に立ったばかりだ。 Never Mind、BTSの疾走はこれからが始まりだ。

THE 4TH MINI ALBUM 「花様年華pt.2」2015.11.30

青春のエネルギー
二十の境にまたがる七人の青年たち 青春期に入ったばかりのBTSは前作「花様年華pt.1」で不確実な未来によって危うくなる青春の姿を歌った。 7ヶ月が過ぎて新しく披露する「花様年華pt.2」でBTSは前作で披露した不安と危険まで全て抱え込み全力を尽くして疾走する若さを歌う。 今や人生の苦味を少しずつ知っていく人たちは、人生がただ美しいだけではないということを十分に察する。 それにもかかわらず、彼らはただ前を向いて走る。 持っているのは貧しい両足と熱い胸だけ。 走る以外にできることは何もない。 この無力な青春の真ん中で、彼らはぶつかって割れ傷だらけになって叫ぶ。 転んでも大丈夫だって、怪我しても大丈夫だって。 だから今が、美しいんだって。

夢と現実、その間のBTS
「花様年華pt.1」でBTSは満開の桜を背景に危険な青春の断面を描いた。 そして「花様年華pt.2」で彼らは青春のもう一つの面である疾走する若さを盛り込むために再び息苦しいスタジオを抜け出した。 仁川(インチョン)のみすぼらしい路地裏とギリギリのコンテナボックスの上、線路の上をさまようメンバーたちの目つきは純粋ながらも反抗的だ。 現実と妥協しない青春のエネルギーをそのまま盛り込んだBTSの姿は、同年代のそれと変わりなく、さらに共感を形成する。

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TRACK1INTRO : Never Mind

1. INTRO : Never Mind

「花様年華pt.2」の始まりを知らせるイントロ曲で、アルバムの中枢的な世界観が溶け込んでいる。 [花様年華pt.1] イントロに続き、今回もシュガがメインを務めた。 前回のイントロで少年たちが体験する混乱と悩みを表現したとすれば、今回のイントロでは青春に失敗と挫折は何でもないとし、そうすればするほどさらに前に進んでほしいと拍車をかける。 ロック的な要素が混ざった強烈なヒップホップ曲で、「ぶつかりそうならもっと強く踏んで」、「NEVER MIND」を叫ぶラッパーラインのフックが強い戦慄を引き出す。 また、実際のBTSコンサートの現場音を使って、まるで会場の真ん中にいるような感動を感じることができる。

TRACK2 RUN

02. RUN

タイトル曲「RUN」は東洋的な感じを醸し出すエレキギターラインが印象的な曲で、[花様年華pt.1]タイトル曲だった「I NEED U」で見せてくれたおぼろげさと強烈さをそのまま継続する。 「転んでも大丈夫」、「怪我しても大丈夫」と自らを慰める歌詞に強烈なロック的要素が加わり叙情的ながらもエネルギー感あふれる歌として誕生した。 [花様年華pt.2]のコンセプトを最も集約的に表現している曲で、ラップモンスターとシュガ、V、ジョングクまで作曲クレジットに名前を載せ、音楽的に一層成熟した面貌を見せてくれる。

TRACK3 Butterfly

03. Butterfly

「花様年華 on stage:prologue」映像に挿入され、発売前から爆発的な反応を得た新曲で、ニューアルバムタイトル曲という誤解(?)を受けたりもした。 「INEED U」で試みられたfuture R&Bとchillstep的な要素を防弾少年団だけの方式で消化した曲で、トレンディなサウンドとナイロンギターの穏やかな演奏の下で繰り広げられるボーカルラインの繊細な感情表現が魅力的だ。 特にエンディング部分で強烈に吹き出されるラップモンスターのラッピングは、まさに圧巻といえる。 青春の混乱した感情がそのまま込められている曲で、現実だと信じたい夢の中をさまようようなイメージを描き出す。 これまでBTSが披露してきた音楽に比べて一層成熟した感性を盛り込んでおり、今後BTSがどんな音楽を聞かせてくれるか期待感を呼び起こす。

TRACK4 Whalien 52

04. Whalien 52

ここに、「世界で最も寂しいクジラ」がいる。 別名「52クジラ」 52Hzの高い周波数で歌うこのクジラは、12~25Hzの周波数で意思疎通をする一般的な他のクジラとどんな話も交わすことができない。 それにもかかわらず、52クジラは歌い続ける。 寂しく、地道に。

52クジラ(Whale)と「Alien(センギョンハン、ヘンな/エイリアン)」の合成語で誕生したこの曲は、52クジラのように寂しくて大変な歌、だがそのような歌を続けていくしかないBTSの心境がそのまま溶け込んでいる。 2000年代初め、ヒップホップのバイブを感じることができるハイピッチボーカルサンプリング(high pitch vocal sampling)技法とともに、オールドスクールなリズムソースが添えられ、寂しいながらもかすかな感情を醸し出す曲として誕生した。

TRACK5 Ma City

05. Ma City

[花様年華pt.1] 収録曲である「フンタン少年団」のfunk的なバイブを引き継ぐ楽しいオルタナティブヒップホップ(Alternative hip hop)曲だ。 自分たちの故郷に対する話を方言ラップで歌った「八道江山」をつなぐ故郷賛美曲で、一山(ラップモンスター)、大邱(シュガー)、釜山(ジミン)、光州(ジェーホープ)などメンバーたちが生まれ育った都市に対する愛情と共に、これまで歩んできた現実という痕跡に対する認識が込められている。 韓流をリードする大勢のK-POPグループの輝かしい機知とビーグル美を誇るBTSの楽しさを一緒に楽しむことができる。

TRACK6 Silver Spoon

06. ベプセ

東洋的なBell pluckラインが印象的なトラップジャンルの曲で、トレンディながらも楽しいビート感を持っており[花様年華pt.1]後続曲だった「DOPE」を連想させる。 ただ楽しいパティチューンの歌のようだが、歌詞には最近の世相に対するメッセージが内包されており、自分の世代の話をするというBTSの哲学が込められている。 「They call me ベプセ、悪口を言われたよね、この世代、コウノトリのおかげで私のガランであるテンテン」のようにライムをおいしく生かして聞く面白さを生かし、最近社会的に最もイシューである社会両極化、スプーン論などに対する考えを防弾だけの言語で面白く批判した。

TRACK7 SKIT : One night in a strange city

07. SKIT : One night in a strange city

[花様年華pt.1] 活動を成功裏に終えたBTSメンバーたちの感想が込められている。 長々と11ヶ月にわたるワールドツアー「2015 BTS LIVE TRILOGY EPISODE II」「THE RED BULLET」と同時に「花様年華pt.2」アルバム準備に余念がなかった昨夏、南米ツアー最終日にホテルに集まって交わした話がそのまま収録された。

TRACK8 Autumn Leaves
TRACK9 OUTRO : House Of Cards

09. OUTRO : House Of Cards

この曲もやはり「花様年華 on stage:prologue」映像で事前に公開された新曲で、映像の最後に登場し意味深長な雰囲気を醸し出した。 これまで披露したOUTROの中で最も節制されたが、感情が深いオルタナティブR&B曲でジミン、Vなどボーカルラインが目立つ。

「Danger」から始まり「I NEED U」そして今回のアルバムまで続いている危険な愛についての歌で、今にも崩れ落ちそうなギリギリの関係をカードにした家になぞらえて表現している。 実際、オーケストラ録音を進めて雄大な感じを与え、後半部に行くほどますます華やかになる演奏と哀れなボーカルラインの感情が最後まで耳を離せないように繊細に表現された。

Photo

済州で撮影された写真はまるで童話のように非現実的な幸せでいっぱいだ。 カラフルな衣装やシャボン玉などの小物、広々と広がる海と青い野原は、まるで夢の中にだけ存在するような楽園のイメージを浮き彫りにする。 特に随所に登場する「蝶」は現実と夢の中を行き来する役割をする重要な媒介体で、長者の「胡蝶之夢」と絡み合って何が夢で何が現実なのか分からない夢幻的な感じを与える。

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